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障がい者の就労と自立を応援します

カテゴリ: 日曜コラム

2024.4.14-1私の住んでいる地域では、入園式・入学式ともに満開の桜のもとで行う事が出来ました。玄関の看板の横で記念撮影する毎年の光景が見られました。(411日撮影)

 世の中、「デジタル」・「デジタル」となにが何でもデジタル化したい様に動いています。「デジタル大臣」までおいて、国をあげて推進しています。デジタル化を否定する積りはありません。ただ、今のやり方は「アナログ」を否定して、とにかくデジタル化へ、ただやみくもに突き進んでいる様に見えます。

 マイナカードマイナカードがその象徴だと思います。あまりにも、拙速に動き過ぎた結果大混乱したのは記憶に新しい事です。この制度、システム設計に基本的な欠陥があまりにも多く、日本のデジタル技術の稚拙さを全世界にさらしてしまいました。病院の受付でも、マイナカードで受付する人は、顔認証などで保険証を提出するよりも時間が掛かっているのが現実です。

 桜の開花時期に、あるコメンテーターがこんなことを行っていました。「いちいち気象台の職員標本木まで出向いて、開花している花の数を数えるなんて無駄だ。カメラを設置して事務所で見れば無駄足をしなくても済むのに」と言い放ったのです。これを聞いて、私はこう思いました。「なんと風情(ふぜい)の分からない男だ」

 すべてを合理的だけで考えればこんな発想になるのだと思います。職員が現場に足を運んで「開花しました」と宣言することに意味があるのだと思います。これが日本の国の文化のひとつでもあります。桜の国の文化なのです。気象台は開花予想はしませんが、「開花宣言」はします。これを聞いて、多くの国民は「春が来た」と実感します。これを「無駄」と切り捨てる人はこれからも寂しい人生を送る様な気がします。

 デジタル化確かに、この事例の様に「アナログ」的な事は無駄があるかもしれません。しかし、この無駄こそが「心の余裕」ではないでしょうか。すべてを効率だけで考える世界は決して、人を幸せにしないと思います。無駄ではなく、余裕として見る心の豊かさを持ちたいと思います。

 デジタル化に対応できない高齢者はたくさんいます。「デジタル弱者」です。よく政府の広報で「だれひとり取り残さない」ときれいごとを行っていますが、現実には弱者を切り捨てようとしています。アナログを全否定する様なデジタル化ではなく、共存する様な世界が本当の「共生社会」だと思います。

 一方で、国会の本会議場へのタブレットの持ち込みは禁止とか、予算委員会でスマホの使用はダメとか、ダブルスタンダードもいいとこです。国会へのタブレットの持ち込み禁止理由が「議会の権威を落とす」というのですから笑えます。権威を問うなら、国会議員自身だと思います。日本の国会議員も落ちるとこまで落ちました。国のためではなく、利権と私利私欲で動いているのですから。

 レコード脱線しました。今、昔のレコードが人気だそうです。一時はCDにとって代わられて絶滅するかと思われましたが、またブームだそうです。ただ、一部には投資目当ての人もいる様ですが。アナログの象徴の様なレコードが復活しているのは、単に懐かしさだけではなく、レコード盤をセットして、針を乗せるプロセスが楽しいのだと思います。

 また、CDは技術的に収録できる上限の周波数が決まっていて、一定以上の周波数がカットされています。この音域は私の様な素人には分からないのですが、マニアにはレコードにはしっかり収録されているので、音の幅がひろいのだそうです。

 私は趣味で写真をやっていますが、デジカメには比較的早い時期に乗り換えました。ただ、撮影の時はフィルムカメラの撮影手順で撮影しています。すなわち、ファインダーをしっかり見て構図を決める。露出やピントは撮影時にベストな状態で撮影するなどです。後で修正するという事は基本考えない様にしています。基本は補正程度です。これはフィルムの時と同じ程度です。

デジカメというと、加工や修正が可能なのでそちらに走る傾向がありますが、私はアナログの手順を大事にして撮っています。もっとも、加工や合成の技術を競う分野もあるようですが、個人的には邪道だと思っています。これは、多分私が保守的な人間だからでしょう。何よりも、デジカメはフィルムの残コマを気にしなくても良いのが最大のメリットです。

 昔はよかったという積りはまったくありません。科学技術の進歩が私たちの生活を便利にしてくれたのは事実です。デジタルは確かに便利です。これも否定はしません。しかし、前記の通りアナログには余裕や遊び心がありました。うまく共存していけば良いと思います。デジタルかアナログかを論議しても意味はありません。お互いの良い所を認めていけば良いと考えます。

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2024.4.7-1ようやく、桜がほぼ満開になりました。この調子だと、入園・入学式の時にはいい写真が撮れると思います。毎年の定点撮影ポイントです。佐保川・図書情報館付近と、ウォーキングコースの桜並木です。(4月5日撮影)

行政や学校そして多くの企業は、41日から新年度に入りました。41日を機会に新しい環境に変わった方も多いと思います。3月は分かれ、4月は出会いの月とも言われます。新しい友人や同僚、先輩・後輩たちとの出会いもあるかと思います。海外の学校は9月開始の国も多いですが、日本の4月開始は少数派です。コロナの時に休校して9月新学期説が出た事もありましたが、とん挫したようです。

税金だけは暦日で、11日から1231日までで、会計年度と一致してません。理由は分かりません。合わせる方が便利だと思うのですが・・・。今年は41日が月曜日で、新しいスタートにはふさわしかったと思います。区切りの良いスタートが切れたのではないでしょうか。

さて、41日からはいろいろな制度や法律が改訂されて実施されます。障がい福祉関係にもいくつかの改訂点があるので解説していきます。

法定雇用率引きあげ
 法定雇用率障がい者の法定雇用率が、1日から2.5%0.2%引き上げられました。今年の61報告からは2.5%が基準となります。また、今年度の2.5%は激変緩和措置による暫定値で、2026年には2.7%に再引き上げされます。この為、行政・企業等の人事担当者は、2.7%を視野に入れた中期の障がい者の採用計画を作る必要があります。2024年問題もあり、障がい者の就労のハードルは下がりました。今後は「長く働く」が課題となります。

 また、法定雇用率の引き上げに関連して、障がい者を雇用する義務のある対象も拡大されますのでご注意ください。今まで、43.5人以上の従業員のいる企業が対象でしたが、今回の改訂で40人以上に拡大されます。つまり、障がい者の雇用の義務化が中小企業にどんどん拡大されていく事になります。ちなみに、2.7%になると37人以上と更に拡大されます。

 私自身は過去に何回も書いて来たように、法定雇用率制度はそろそろではないかと思っています。法定雇用率を髙く設定するほど、「障がい者雇用支援サービス」を利用する企業が増えてきます。昨年、2.3%を満たしている企業の割合がようやく50%になったばかりです。つまり、すそ野が狭いのです。山は高くても、すそ野が狭くてはバランスが悪いのです。富士山の様に、高くてもすそ野が広いとバランスの良い美しい姿になるのです。雇用のすそ野である中小企業での雇用を進めることが今後の大きな課題です。これについては、別途改めて書いてみたいと思います。

合理的配慮の提供の義務化
 合理的配慮これまでは「努力義務」でしたが、1日からは「義務」に変わりました。つまり、努力ではなく必ず= Must に変わったのです。但し、罰則規定はありません。合理的配慮については、過去にも何回も書きました。また、最近はメディアでも取り上げられることが多くなりましたので、ご存じの方も増えたかと思います。ただ、出来る事は企業の規模によっても変わるので「出来る範囲で」と理解してもらえば良いと思います。同じ、配慮でも大企業なら出来るが、中小企業では困難な事もあるのです。

 例えば、エレベーターがなくても、1階で仕事・休憩・トイレ・食事などが出来れば

それで良いのです。完全でなくても出来る範囲でやればいいのです。あまり難しく考えなくても良いのです。ただ、当事者同士の話し合いが十分行われる事が大前提です。合理的配慮の根本は「相互理解」により実施されるものなのです。

ただこの法律の注意点は、企業や行政側には「提供義務」がありますが、配慮を受ける側には「配慮を受ける権利はない」のです。過去にもネットで話題になった事例がありましたが、当事者側が無理な要求をして、断られるとメディアなどを呼んで一方的に提供側を責めることがありました。つまり、自分の要求した配慮を受けるのは「権利」だと勘違いしたことです。この事例では、要求に対して、提供可能な代案を提示したのですが、一方的に企業側を責めたのです。話し合いが十分でなかった結果と、当事者が権利とはき違えたことです。

障害者への合理的配慮好事例集 令和63月版(厚労省)

2024年問題
 2024年問題私たちの生活に直接影響が出るのが、2024年問題です。昨年2月にも2024年問題」として、取り上げました。深刻な人手不足の中で働き方改革という名目で、いろいろな職種の時間外労働の規制を強化したのです。主な職種での年間総時間外労働の上限を980時間に制限したのです。やり方を変えて時間外労働を減らすのではなく、ただ一律に規制するといういかにも官僚が考えそうな法案です。

 例えば、トラックドライバーの場合、深夜勤務が増えるのは高速道路の深夜割引を利用する為です。深夜割引の時間帯を運送業者に限って広げるなどの、時間外労働を減らす工夫がまったくなく、ただ総量規制だけをしています。宅配便も、置き配を推奨して料金を割り引くとか、ポイントを付与するなどいろいろな事が考えられると思います。

 前回も触れた医師も、この時間外労働の規制対象になります。特に、夜間・緊急診療に関わる人員が減るとたちまち困ることになります。医師はすぐには増員出来ないので、医療従事者のみなさんは、今後ますます厳しい労働環境になることが予想されます。学校の先生方もどうようです。

 医師免許や教員免許がなくても出来る仕事はたくさんあるはずです。こういった仕事を除いてあげる事で、ある程度の仕事量は削減できると思います。管理職は「早く帰れ」と言うだけでなく、何が長時間労働の要因になっているかを分析し、改善してあげるのが、これからの管理職の仕事であり、スキルになると思います。

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2024.3.31-1毎年、桜の開花とジャガイモの発芽(出芽)は同じ日なのですが、今年はジャガイモの発芽の方が先でした。寒の戻りで少し遅れた様です。でも、入学式の頃には満開でいい写真が撮れると思います。長雨の間に畑仕事に精をだしました。(327日撮影)

17日の続きです。前回はいろいろな方からご意見を頂きました。特に延命治療にはご批判もありましたが、一部には私の言葉足らずのために誤解を招いた点もあった様です。一方でご理解・ご賛同のご意見も頂けました。ただ、現在延命治療を受けている方々の中で、本当に自分の意思で行われているのは、はたして何割くらいでしょうか。多分、多くのケースがご家族の判断で行われていると思います。

 私は自分で判断能力のあるうちに、延命治療の意思を家族に伝えておくべきではないかと思います。自分の終末期の過ごし方について、家族と話し合っている方はまだまだ少数派かも知れません。ぜひ、後期高齢者になった時に話し合っておくことをお勧めします。

高齢者講習を受けて交付される運転免許証は、若い人と同じです。裏面には臓器提供の意思確認の欄がついています。これもおかしな話です。高齢者など提供できる臓器などまずないでしょう。それよりも、延命治療の意思確認欄や死後医学生の為に実習用に献体の意思表示をする方がはるかに現実的で有意義だと思います。

 前回のブログをアップした翌日、フランスのマクロン大統領が「死の援助」という法案を提出してニュースになりました。早い話が安楽死法案です。もちろん賛否両論ありますが、市民レベルでは容認されている様です。当然のことながら、各種宗教団体は真っ向から反対している様です。日本も尊厳死や安楽死に関する議論が始まっても良いと思います。日本ではタブー視されているのが現状です。

 医師2さて、今回は医師について考えてみたいと思います。最新のデータでは、日本の医師(歯科医除く)は約34万人で過去最高だそうです。人口1000人当たり、2.4人になるそうです。しかし、世界レベルではOECD(経済協力開発機構)の加盟国38か国の平均は3.5人で日本は32位になります。つまり、医師の数が少ないのです。

 この医師の少なさが、医師の過重労働の原因にもなっています。医師にも時間外労働の上限が設定されることになりました。トラック運転手の事例と同じです。2024年問題です。厚労省はなにも考えずに、働き方改革は時間外労働の削減という、なんとも短絡的な思考でこの制度を決めてしまったのです。

過日、神戸の病院で若い医師が過重労働から、若い医師が自死しました。その時に病院側は「医師に自己研鑽はつきもの」として時間外労働を「自己研鑽」と言い放ったのです。すべてとは言いませんが、これが病院経営者の本音だと思います。

なぜ、医師が少ないのか。それは日本医師会が厚労省や文科省に圧力をかけ、医師の数を抑えてきたのです。その理由は、若い優秀な医師が増えると、自分たちの患者が減ってしまうというものです。つまり、自分たちの既得権益を守りたいだけなのです。

 こんな日本医師会の元会長=ドンの息子が現在の厚労大臣なのですから、まともな医療行政が出来る訳がありません。診療報酬と保険料のアップしか考えていないのですから。医師会の代弁者の様なものです。コロナの時に政府に圧力をかけ多額の補助金を得たのは記憶に新しい所です。個人的には、日本医師会と日教組は日本に必要のない組織だと思っています。

 医師3もっとも、若い医師や医師をめざしている人たちにも課題はあります。すでに経験されている方も多いと思いますが、若い医師は患者と向き合ったり、触診をすることはあまりありません。患者よりパソコンの画面をみながらの診察です。患者の顔色よりも、血液検査のデータばかりを見ています。

 また、医師を目指す人たちも、最近は内科や外科・産婦人科などを目指す人が減っているとの事です。皮膚科・眼科・整形外科などが人気だそうです。理由は、命に関わる手術や診察は訴訟のリスクがあることと、夜間・休日勤務が多いからだそうです。

 土日祝は確実に休めて、時間外労働のない定時帰り出来る診療科目が人気があるとの事です。なんだかなぁーというところです。少子化対策としても、産婦人科医を増やすべきなのですが、少子化対策には出てきていないと思います。安心して子どもを産める環境がなくては、少子化は進む一方です。

 本日のまとめです。高齢者医療に限らず日本の医療行政は利権がらみが余りにも多く患者の為だけではなく、私利私欲の上になりたっている様な気がします。医師に限らず、医療従事者の為の環境整備・待遇改善をしないと将来に禍根を残すと思います。 

データ引用:毎日新聞 2024.3.20

 

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2024.3.24-2池干しをしていた池に注水が始まりました。私的には、お水取りと同じ、春の風物詩です。桜のつぼみも膨らんできました。今週は開花でしょうか。(321日撮影)

エンゲル係数。おそらくみなさんは中学生の時に社会科で習ったことだと思います。家計の消費に対する食費の割合です。一般にこれが高いと貧しく、低いと余裕のある家計だと言われています。また、先進国は低く発展途上国は高いとと習いました。もっとも、グルメで特別に食費が掛かるという特殊な方もおられると思います。

エンゲル係数長い間使われていなかった言葉を、最近のニュースで見て驚きました。なにしろ日本でエンゲル係数が話題に上がるとは思っていませんから。発展途上国の貧困度を表すくらいで、日本とは無縁の指数だと思っていました。ところが令和5年の日本におけるエンゲル係数は平均で29.0%と比較可能な平成12(2000)以来、最高値とのことです。

原因は昨今の物価高です。サラリーマンの実質賃金(手取り)は下がる一方で、緩やかなインフレで物価は上昇しています。特に、食料品の値上がりが顕著です。消費者物価指数は3%程度で推移していますが、変動の大きい生鮮食料品は計算から除外されています。これが発表される指数と実感の差です。

もう少し詳しく調べてみました。前記の27.8%はあくまでも平均です。当然世帯収入により変わります。年収300万円以下ではなんと、33.5%にもなります。また、70歳以上の高齢者世帯では30.0%となっています。過去日本のエンゲル係数は20%程度推移していました。しかし、2020年のコロナの時から、外出自粛で家庭での食事が増え、一気に上昇しました。

エンゲル係数22022年以降はピークアウトすると予想されていましたが、予想に反して上昇は続いています。やはり、食品の値上げが効いているのだと思います。物価の優等生と言われた牛乳や卵が大幅に値上がりしたのも大きいと思います。肌間隔では食料品は10%から1.5倍くらい上がっている様な感じです。

私の様な後期高齢者のふたり暮らしでは、料理の手間も大変なので、スーパーなどで出来合いのお惣菜を買う事もよくあります。最近は、小世帯向けに量の少ないパックが多く便利です。ふたりで買い物に行っても、自分の食べたいものをそれぞれ別に買う事もあるくらいです。脱線しました。話を元に戻します。

この様に、家計支出における食費の増大が家計を圧迫しています。サラリーマン、特に非正規雇用の人たちには影響が大きいと思います。食べ盛りの子どもがいるひとり親家庭も大変だと思います。

私の持論は消費税は必要であり、下げたり廃止したりすべきものではないと過去言って来ました。今もその考えは変わりません。しかし、食料品に限っては非課税か課税してもせいぜい3%程度にするべきだと思っています。

子ども家庭庁の子育て支援もピント外れなのもこのあたりが要因です。異次元の少子化対策というなら、このあたりの減税対策が必要です。国会中継の子ども家庭庁の担当大臣の答弁を見て呆れました。少子化の要因を問われ、答えられないのです。原稿を1分近く探して、ようやく棒読みしました。少子化の要因くらい担当大臣なのですから、原稿を見ずに答えて欲しいものです。

女性議員や大臣が少ないと騒いている人に、子ども家庭庁の担当大臣の答弁を見て欲しいと言いたい。これでも女性大臣を増やしますか? もっとも、男性大臣でもひどい大臣はたくさんいますが・・・。これが岸田首相の言う「適材適所」なのです。つまり、子ども家庭庁だから女性大臣でという思い込みです。性別ではなく、あくまでも能力で選ぶべきです。またまた、脱線してしまいました。

この様にエンゲル係数が話題になるほど、私たちの生活は厳しいのです。政治家の億単位の裏金問題とはまさに「異次元」です。原稿棒読みで回答する岸田首相を見ていて、「もうこの国は終わった」と思う今日この頃です。若い世代の人たちには本当に気の毒だと思います。

 データ引用: 第一生命経済研究所 経済調査部 2023.10.11 

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2024.3.17-4 天理市の菜の花畑です。テレビのローカルニュースでやっていたので、天気のいい日に行ってみました。ほとんど人が居らず意外な穴場でした。(311日撮影)

本日は高齢者、特に後期高齢者(75歳以上)の医療について考えてみます。私も75歳で後期高齢者に該当します。SNSなどで「死ね、クソジジイ(ババァ)!!」などのタグをよく見かけます。高齢者にお金(税金)を使いすぎることに対する若い人たちの怒りの表現です。当事者としてまったく反論するつもりはありませんし、怒りはもっともだと思います。

私たちの年金は、現役世代の払っている保険料で支えられています。社会保障費の高くなっている要因は高齢者への年金・介護・医療費が高額になっているからです。令和5年度の国家予算114.4兆円のうち社会保障費は36.9兆円で実に32.2%を占めています。私の持論のひとつは「高齢者より若者へ税金を使え」です。

確かに、私たち「団塊の世代」は戦後の日本の経済発展を成し遂げたという自負はありますが、それが若い世代に負担をかけてよいという理由にはなりません。今の政治は「票田」である高齢者にばかり目を向けた結果、若者たちにそっぽを向かれました。少子化対策が後手に回ったのもこれが要因です。

年金だけが現役世代に大きな負担をかけている訳ではありません。医療費も大きな負担をかけているのです。社会保障費36.9兆円のうち33.1%12.2兆円が医療費です。さらに、そのうち5.3兆円実に43.4%の医療費が後期高齢者医療費として使われ言います。これは、国庫からの支出です。現役世代からの支援は6.5兆円にものぼります。

後期高齢者-1ここからは、私の個人的な考えです。少し過激かも知れません。違和感を感じる方も多いと思いますが、大人の対応でスルーしてください。命の事を軽々に論ずるつもりはありません。幸い私は75歳まで生きて、入院したのは高校3年の時に盲腸で1週間入院しただけです。最近の医療事情を知っている訳ではありません。従って以下の持論にも誤りがあるかも知れません。その時はお許しください。

なぜ、こんなに高齢者特に後期高齢者の医療費が高くなっているのか? 一言で言えば「過剰医療」になっているのだと思います。人間、高齢になれば、食も細ります。やがて食べられなくなり、体力が低下し死を迎えるのが自然な姿だと思っています。しかし、現実はどうでしょうか。食べられなくなると、胃にチューブを差し込んで栄養を摂りながら生き永らえています。人としての尊厳も感じられません。

後期高齢者医療75歳・80歳になってガンが見つかっても手術や抗がん剤で治療しようとします。高齢者のガンは進行も遅いのです。手術して体力が低下し生活の質(QOLQuality of life)が低下します。抗がん剤も副作用でQOLは確実に低下します。見つかっても放っておいて、好きなものを食べ、好きな事をして暮らしても結果、無理な手術をしたとしても、寿命に大差はありません。どちらが、本人にとって幸せでしょうか。

QOLの高い終末を過ごすのと、苦しい手術をしてQOLの低い終末を過ごしても2-3年の差しかないのです。80歳の2-3年など同じに等しいのです。最近はなにがなんでも治療としいうより、個人の考えやQOLの高い終末を過ごすことが大切だというドクターが増えてきたのは、喜ばしいことだと思っています。

何よりも、高額な社会資源を使いたくありません。それこそ、子育て支援に回すべきです。防衛費に回してもいいでしょう。防衛は最大の福祉です。なにしろ、国が亡くなっては福祉も教育もありませんから。高齢者、特に後期高齢者に高額な医療費を使っても、リターンはありません。その分を子どもに回せば、大人になって大きなリターンとなって国に帰ってきます。これほど効率の良い投資はないでしょう。低リスク・ハイリターンです。新NISAも真っ青です。

延命治療繰り返しになりますが、以下はあくまでも個人的な考えです。後期高齢者の延命治療は、すべて自費負担にすべきだと思います。保険も高額医療費助成制度の適用外にします。そうすれば富裕層だけが治療を受け、個人の資産が社会に還元されます。私の様に資産もなく、年金生活者はそれなりの治療をしてもらえば十分です。福祉先進国のスウェーデンでは高齢者への積極的な治療はしないと聞いています。現にコロナの時は、高齢者に積極的な治療はしませんでした。

この様に高齢者、特に後期高齢者への過剰な医療は止めるべきだと思います。よく、保険会社などが「人生100年時代」けなどといって煽っていますが、世の中の仕組みがそうなっていないのに、無責任だと思います。人には与えられた寿命があります。それに逆らわず生きることがベストではないかと思います。また、過去に何回も書きましたが、尊厳死や安楽死が選べる法整備も必要かと思います。

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