ウォーキングコースにある、ふたつのかんがい用の池が池干しをしていましたが、春になり注水がはじまりました。
世界中の株式市場がパニックになっています。過去のどんな不況の時よりもひどい値下がりになっています。「暴落」などと簡単な言葉では表せないような状況です。コロナの影響で世界中の経済がフリーズしたような状況なので、株式市場が一気に奈落の底に向かっているような勢いです。各国で金融対策がとられていますが、それすらあざ笑うかの様に株価の低下に歯止めがかかりません。下がり過ぎたリバウンドで一時的な回復傾向にも見えますが、まだ不安定要素も多く、このまま回復するとは思えません。まだまだ、今後波乱があると思います。コロナの終息が見えない限り、底は見えないのかもしれません。
「私は株なんかやっていないから関係ない」と思っている方も多いと思います。しかし、これから年金をもらうみなさんの世代には大いに関係があるのです。すでに現在の様な金額はもらえない事はお判りでしょうが、それが更に低下する可能性があるのです。何回も書いていますが、私の性格は「最悪のパターン」を考えてしまうので、株価が回復しないと日本の年金制度が破綻してしまう可能性もあるのです。
その理由は、年金の原資(元になるお金)つまりみなさんが払っている保険料は株や債券で運用されているのです。保険料を運用に回して、少しでも年金の原資を増やして、年金制度が持続可能な制度となる様にするのが目的です。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)という所で運営されています。運用といっても、個人の投資家の様に2倍・3倍などを目指すハイリスク・ハイリターンな投資ではなく、「賃金上昇率+1.7%」を目標とするいたって堅実な運営を基本としています。(ただし、どんな銘柄をいくら位持っているかは公開されていません)しかし、投資というものは、元本が保証される訳ではありません。株価が上がれば収益が出るが、株価がさがれば逆に損をして減らしてしまうのです。まさに、今回の「コロナ暴落」です。
2019年12月末の運営資金は、なんと168.9兆円。来年度の国家予算の1.6倍ほどになります。国内株式と海外株式がそれぞれ42.2兆円、これだけで全体の半分です。ここまで読んで頂ければ、お分かり頂けたかと思います。今回の「コロナ暴落」で、この年金の原資が大幅に減ってしまうのです。GPIFの運用状況の公表は四半期ごとなので、次の発表は3月末の決算の結果を待つことになります。
過去の最大の損失は2018年10月-12月期で14.8兆円でした。今回はまったく予想がつきませんが、私個人的には1月-3月期で30兆円を超えてしまうのではないかと思います。もちろん、過去は株価の上昇で収益もあげている時もあるのでトータルで見る必要はありますが、おそらく過去の運用益などすっ飛んでしまうことでしょう。
無責任な言い方になりますが、巨額の損失が出ても、私の様にすでに年金をもらっている世代には、ほとんど影響しません。今、私たちが支給されている年金は現役のみなさんの保険料から頂いています。みなさんが、定年で保険料を払わなくなった時に、この運用資金から支払われる訳です。あと5年、10年くらいはもつでしょう。しかし、これから年金をもらう人たちには大変な事になることが予想されます。株価を戻すには、コロナを終息させて景気を回復させる以外の方法はありません。ただし、今までの話はあくまでも、現時点で売却した場合の損失の話です。実際には売ることはありません。帳簿の上での損失(含み損)です。従って、株価が回復すれば損失は減少します。
今のコロナは予防(ワクチン)も治療法もないという厄介なものです。しかし、みんなが知恵を出し合えば、きっと克服できると思います。人類の英知を信じたいと思います。
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