ようやく梅雨が明けました。子どもたちには楽しみな、お母さん方には地獄?の夏休みが始まりました。
先週、選挙も終わりました。今月の初めに、国会議員の質が低下していることを嘆きましたが、今回の選挙もまさに実感したのでした。私の選挙区は1人区です。まず「この人に投票したい」という人がいないのです。「この人は違うなぁー」「この人は論外」という具合に消去法で消していき、残った人に投票するという悲しい結果になりました。いっそ、「白票」で投票しようかと思いましたが、結局は前記の「消去法で残った人」に投票せざるを得なかったのです。比例も同じでした。こちらは、もっとひどくて「みんな論外」レベルでした。財源の根拠もなく、出まかせの様に各党好きなことを言っていました。「その金はどこから出すのだ」と思わず突っ込みたくなるような主張ばかりでした。
また、毎回と同じ課題も残りました。投票率の低さです。今は、期日前投票も定着し、何も投票日かならず投票しなくてもよいのです。にもかかわらず、毎回投票率は低迷しています。今回も48.8%と50%を割り、投票した人より棄権した人の方が多かったのです。特に若者の投票率が低いのが問題です。自分たちの将来になんの興味も関心もないのでしょうか。SNSで文句を言うくらいなら、投票に行って欲しかったと思います。無関心もひとつの考え方かも知れませんが、私に言わせれば、それは「無責任」だと思います。自分たちの将来に、しっかり自分の考えを反映させてほしいと思います。
投票の方法もそろそろ変えてもいいかも知れません。候補者の名前を自筆で書くのは日本くらいだそうです。選択式や電子式もこれからの時代には必要だと思います。開票作業の効率も大幅にアップするでしょう。また、今回の私の様に、託す人物がいない場合は「この人だけは国会議員になってほしくない」という人に投票できないものでしょうか。せっかく、選挙権が18歳まで引き下げられたのに、投票率が上がらないのは、若者に対するアピールが足りないと思います。大票田である高齢者向けにウェイトを置き過ぎではないでしょうか。投票方法についても、電子式と言っても、スマホで投票できると言う意味ではありません。ネットで「いいね」感覚でポチッと投票するのでは意味がありません。
あくまでも、投票所に足を運ぶという事が大切なのです。今回の選挙では、期日前投票が約1700万人と過去最高でした。期日前投票所もショッピングモールや、大学、病院などにも設置されたことが、大きな要因だと思います。投票に行かない人は「どうせ、自分が投票したところで、世の中が変わるわけではない」という思いがあるのだと思います。全体から見れば、若者の票は全体では少ないでしょう。しかし、少ない意見でも、自分の意思を投票という手段で示さなければ、永久に変わりません。少なくとも、投票に行かずに文句を言うのだけはやめて頂きたいと思います。デモという手法の是非は別にして、その点は香港の若者の政治に対する行動力は、評価できると思います。
政治や行政は、みんなで常に監視しておくことが大切です。「常にみんなが関心を持って見ている」ことが必要なのです。見られていると言う意識があれば、無茶なことはできなくなります。みんなが無関心だと思われると、暴走や癒着が起こります。政治家にとっては、投票率は低ければ低いほどいいのです。うがった見方をすれば、若者に政治的な関心を向けないようにしているのかも知れません。今の日本には若者にとっては、政治より楽しい事がたくさんあります。意識して、そちらに目を向けさせているのではないかと、ついつい勘ぐってしまいます。選挙中の態度と当選後の態度の豹変ぶりを見るのも大切です。自分たちの将来を考えるためにも、若い世代の人たちにも政治に目を向けて欲しいと思います。ただ、今回の選挙で重度の身体障害者2名、LGBTの方など、議員の多様性が広がったのは評価できると思います。
また、女性議員が過去最高の人数になったことは、良い傾向です。しかし、問題のある議員がひとり当選してしまいました。与党の女性議員が、党の立候補の年齢制限の内規を破って77歳で立候補して当選したのです。自分たちの党の規則を破る人に、国会議員になる資格があるでしょうか? 本人の言い分は「私の体力年齢は50歳代なので」と言ったとか。77歳にもなって、まだ権力にしがみつく姿は哀れに見えます。その1議席を若いひとに譲る方がどれだけ社会貢献になることでしょう。
更新しました