サポート21・なら

障がい者の就労と自立を応援します

2015年07月


イメージ 1
 梅雨明け宣言の後、戻り梅雨でしばらく天気の悪い日が続きましたが、昨日より本格的な梅雨明けの天気が続いています。大阪では天神祭の頃が一番暑い時だと言われています。本当に昔の人は、よく言ったものだと思います。
 
先日、従業員が4人の個人事業主の方から、障がい者を雇用したいという相談を受けました。普通に考えると、この規模の事業主は、なかなか障がい者を雇用するという発想が出ないと思います。はじめての障がい者雇用ということで、実習から採用に向けての基本的な流れを説明しました。また、いきなり実習などを始めるより。同じような業態で、実際に障がい者が働いているところを見学してはと、アドバイスさせて頂き、見学してもらいました。この様な企業こそ、本当の支援が必要なところです。何とか、成功して欲しいと思います。
 
 10月にぷれワーキングの学習会を企画しています。会場の確保や、講演者・パネラーへの依頼など、ようやく前半のヤマは超えました。私ひとりでは、大きなイベントは出来ないので、今回はいろいろな方の協力を頂いています。企画立案の段階は、いろいろなアイデアが出て来て、ああしよう、こうしようと楽しいのですが、それを実行する段になると、いろいろと思惑通り行かない所が出て来ます。これをひとつひとつ解決していく訳ですが、こういう手法は会社にいた時の経験が大変役に立っています。やるべきことをリストアップして、いつまでに、誰がやるかをチェックリストにして、進捗をみんなで情報共有するなど、仕事と同じ手法が使えます。
イベントの詳細は、後日ご案内しますが、1011日・日曜日ですぜひ予定を空けて頂き、ご参加ください。
 
 こんな訳で、最近は資料の作成が多くなりました。しかし、現役の頃に比べてミスが非常に増えました。セルフチェックの機能が低下しています。先週もある助成金の申請をしたのですが、書類の記載ミスが相次ぎ、事務局の方に大変迷惑をかけてしまいました。また、連絡のメールの誤送信があったり、ミスが連続しており、すっかり自信をなくしてしまいました。それも、単純なケアレスミスです。「もう一度見直す」を徹底しなければと自分に言い聞かせています。決して、ボケが始まった訳ではないのですが・・・・
 

イメージ 1
 先日、久しぶりに、いろいろな原稿書きに気合が入り徹夜になりました。4時を過ぎてそろそろ寝ようとNHKテレビをつけると、「みんなの歌」をやっていました。朝の4時過ぎにテレビを見ている子どもがいたら、怖いなぁー・・・・・


 毎年7月に行われる、ヤマト福祉財団主催の「障がい者の働く場パワーアップフォーラム」を聞いて来ました。(写真) ここ3年ほど毎年参加しています。コンセプトは「経済的な自立を備えた新しい福祉に向かって」というものです。分かり易く言うと「工賃・給料アップの成果を挙げた事業所(作業所)の全国版事例発表会」です。全国から5つの事業所の事例発表とパネルディスカッションがありました。


 A型だけでなく、B型の事業所でも成果を挙げている事業所もありました。だいたい4万円から10万円位の工賃・給料を出しているとのことでした。また、年商も2億とか、中小企業並みの事業所もありました。さすがに、事例発表する事業所だけあって、どの事業所も素晴らしい取り組みをしておられました。朝から夕方までたっぷり1日のフォーラムでしたが、聞き応えがありました。


 心に残ったキーワードをご紹介します。(全て発表者の発言です。→ は私の感想です)

・工賃は支援力を測るバロメーター (工賃で事業所の実力が分かる) → 企業にも言える

・「いいわけ」はやめよう (出来ない理由から考える人) →どこにでもいます。特に行政

・「出来ないこと」ではなく「出来ること」「興味・関心のあること」を仕事にしよう

・工賃アップが出来ない事業所は、経済活動と福祉活動を両立させようとする意識が希薄で  ある。

・「そんなに働かせなくても良い」と言う保護者 (工賃が上がると誰も言わなくなるそうです)

・作業の主役は職員で、利用者がアシスタントをしている事業所 → うん、あるある・・・

・周囲の人が、当事者の能力の上限を決めている。→ 自分の事を言われた様でどきっ!!

・工賃3万円以下の事業所は、存在価値を問われるべき → かなり厳しいコメントです

・他人と同じことをやっていては、永久に工賃は上がらない → 私もいつも言っています

・「障がい者が作りました」「障がい者が仕事をしています」を売りにしていては、工賃は上がらない →皆さん、実力勝負していました


私の結論

工賃・給料は、事業所(作業所)も企業と同じく、トップ(施設長)の考え方と力量で決まる


 

                 昨日更新しました


 




イメージ 1
 7月の定点撮影です。今朝のウォーキングの時に写しました。田植えが終わって約1ヶ月。田植えの直後はひょろひょろだった苗もすっかり根付いて成長しています。たんぼの水面(みなも)も、もう見えなくなりました。
 
 今月に入り、小・中学生の痛ましい事件が続いています。香芝市の小学生の連れ去り事件は、幸い大事には至らず解決したので良かったです。香芝市の現場付近は、私も時々用事があっていく事があるのでよく知っています。香芝市も一躍全国ニュースで知り渡る様になりました。子ども、特に女の子を持つ、保護者の皆さんにとっては、またまた心配の種が増えました。
 
 この様な事件をきっかけに、ぜひご家庭で、危機管理についての話し合いをして頂きたいと思います。また、以前にも書きましたが、知的障がいを持つ子ども、特に女の子は、性的な好奇心のターゲットになりやすいものです。GPS機能付きの携帯を持たせるとか、防犯ブザーを持たせる(使い方の訓練も含め)ことも必要かと思います。また、知的障がいの男の子は、若いお姉さんのキャッチセールスなどには、いとも簡単に引っ掛かってしまいます。
 
誘拐や連れ去りだけでなく、災害時の安否確認などを確認しあう良い機会だと思います。携帯電話への依存度が余りにも高いので、気になるところです。みなさんは、携帯の電池が切れた時に、家族の電話番号はどうされていますか? ほとんどの方は、携帯のメモリーに入れたままだと思います。私は、名刺サイズの紙に家族の電話番号を書いて財布に入れています。すでに、東北の震災で経験した様に、大規模災害が起きた時には、携帯は使えないことを前提にしておくことも必要かと思います。家族で安否確認の伝言ダイヤルの使い方を練習しておくのも良いかと思います。
 
 また、岩手では中学生の痛ましい事件が再発してしまいました。大津の時の教訓はなんだったのでしょうか? 事件の全容が明らかにされていないので担任や学校の責任を今、問う積りはありません。しかし、個人の感想としては、未然に防ぐ事も出来たのではと言う気持ちを強く持ちました。一番やっては行けない「再発」が起こってしまったことです。調査の結果を待ちたいと思います。
 

イメージ 1
 先週の土曜日に、西宮市で「障害者自立支援フォーラム」があり、聴講に行って来ました。前半は、「障害者の経済学」などの著者で有名な慶応大学の中島隆信先生の基調講演と、後半はパネルディスカッションでした。(写真)主催団体は、西宮市との協働で公共施設などの管理(主として清掃など)の委託を受け、障がい者・高齢者に最低賃金を払って仕事の場を提供しています。行政と上手く連携したビジネスモデルとして全国でも注目を集めています。仕事を出す側、受ける側の体制が確立していたから出来た事業だと思います。奈良県でもどうかと考えましたが生駒市あたりなら出来そうな気がします。
 
 後半のパネルディスカッションでは、厚労省から就労支援専門官も入られて、最近の雇用状況などの話をされました。質問コーナーがあったので、私も質問させてもらいました。専門官に対して、「同じ就労支援でも、福祉サービスに対する支援、特に訓練等給付などと、中小企業等に対する障がい者の雇用支援(助成金)などのバランスが悪いのではないか。もっと中小企業に対する、経済的な支援をして頂きたい」就労移行事業所では、1日ひとり1万円前後の訓練等給付が入る、せめて雇入れる中小企業にも3000円、4000円でも支援してもらえないかとお願いしました。
 
 回答は、予想通り「福祉サービスのお金を企業に回すことは出来ない。企業は現行の助成金制度の中で、頑張ってもらいたい」とのことでした。質問の時間が限られていたのと、私は来賓という立場で最前列に座っていた事もあり、終わりましたが、なかなか想いは伝わらなかった様です。就労移行事業所を否定する積りはまったくありません。以前にも就労移行事業所の重要性を書いたばかりです。しかし、就労させたことの無い、就労移行事業所が約3割もあり、同じように給付金が支払われているのも事実です。(現実には、実績が無いと減額されます) 障がい者の就労支援という全体の予算の中で、福祉サービスと企業支援のバランスの見直しをお願いした積りなのですが、質問の仕方が稚拙だったのでしょうか。ただ、中島先生がうなずいて頂いた(と、見えました?) のが救いでした。


                 本日更新しました









イメージ 1
写真は、重要文化財に指定されている、奈良女子大学の講堂です。現在も、時々講演会などで使用されています。講堂に設置されている100年ピアノは有名です。春と秋に一般公開されます。

「精神障がい」と言う言葉からくる、偏見や誤解による理解不足の解消が必要だと思われます。

「精神障がい者」と聞いただけで、顔をしかめる経営者も多いのも実情です。中には、精神異常と混同して理解されている事例もあります。分かりやすい例えで言えば、「食わず嫌い」の様なものでしょうか? 実習などを通じて、接してもらうと、皆さん「イメージしていたものとは違った」と感想を述べられます。仕事に関してのスキルの高い人もたくさんいるので、少しの配慮で十分戦力として、働くことも可能です。私は発達障がいの当事者会に、オブザーバー参加しています。就労している人たちの悩みで共通しているのが、「自分の障がいがなかなか理解してもらえない」というものです。まだまだ、精神障がい者に対する理解啓発が不足していると感じています。


  精神障がい者の雇用で一番大きな課題は、個人的には「定着の悪さ」だと思います。障がい者雇用共通の課題ではありますが、精神障がい者の定着の悪さは突出しています。以前も書きましたが、これからは「長く働き続ける」ことが大切になってきます。定着が悪いと、大抵は企業側に問題がある様に言われますが、実際には当事者・支援者・送り手側にも課題があります。(201410月のブログに「障がい者の離職を考える」で3回に分けて書いていますので、これもご参照ください。) 結論から言うと、「必要な支援を受けながら、働くことが長く働き続ける一番の近道」と言う事です。


 精神障がい者の雇用面の特徴として、状態が日々変化することが挙げられます。つまり、毎日の体調管理がポイントになります。また、本人とのきめ細かいコミュニケーションも求められます。最近では、毎日の体調をパソコンやスマホから入力し、体調の変化を早期に見つけるツール(ソフト)も開発されています。本人が入力し、管理者などがチェックすることで、日々の変化を見える化(可視化)できます。また、服薬や定期通院など、企業側でも配慮可能なこともあります。このように、精神障がい者の雇用は、決してハードルが高いものではなく、ちょっとした、配慮と工夫で、十分可能になってきています。受入れ側の企業・当事者・支援者関係する人たちの相互理解により、更なる推進を応援していきたいと思います。

                                                                           おわり





↑このページのトップヘ