サポート21・なら

障がい者の就労と自立を応援します

2014年10月

今月は、月の後半にいろいろな行事が入り、前半とのバランスがあまり良くありません。こんな訳で、週半ばの更新もパスさせてもらいました。先週の出来事から3つ書きます。
 
就労支援セミナー
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月曜日に特別支援学校で、労働局主催の就労支援セミナーをさせて頂きました。午前中は保護者向け、午後は生徒向けでした。自宅から学校まで、往復3時間を含めるとほぼ終日の活動でした。こんな訳で、お昼は生徒や先生達と一緒に給食を頂きました。この学校では、全員が食堂に集まって頂きます。なかなかにぎやかでした。それにしても、最近の給食は本当においしいです。
 
正倉院展
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金曜日から正倉院展の一般公開が始まりました。毎年欠かさず行っています。最近は、混雑状況がスマホから知ることが出来ます。初日の金曜日に、混雑具合をチェックするとなんと「ただ今、待ち時間ゼロ」との表示。急きょ午前中の予定を変更し、バイクで会場へ。本当に待ち時間なしですぐに入れました。毎年来ていますが、こんな事は記憶に残っていません。さらにタイミングの良い事に「展示品の解説」が開始5分前でした。まず、この解説を約30分聞いてからゆっくり見て回ることが出来ました。1200年以上も前の天平人(びと)のすばらしい美術工芸品には、本当に驚くことばかりです。全国から見に来られる方が沢山いるのに、思いついてすぐに行けるのは、なんと幸せでしょう。
 
公開講座
毎年、10月の土曜日は、奈良先端科学技術大学院大学の公開講座を聞きに行っています。昨日が、4回目の最終回でした。今年のテーマは「先端バイオで何がわかる? 何ができる?」で、最新の技術動向を一般市民向けに分かりやすく解説してくれます。会社にいた時は、技術の仕事に携わっていたので、やはりいろいろな分野の最新の技術には関心があります。今年、一番興味があったのは、がんを治す薬が、実用化の直前まで来ているとの最新情報が聞けたことです。この様に、第一線の研究者から、直接話を聞けるのはありがたいことです。(それも無料で)
 
<訂正>
前号で、パネル展は終了と書きましたが、正しくは、サポート21・ならの展示期間の終了です。今週から第3クールで2週間ごとに展示が変わり、最終は1114日まで開催中です
 

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 クライマックスシリーズ、完璧でした。あんな強いタイガースを見たのは、久しぶりでした。ウォーキングで歩く、周辺の田んぼもほとんど稲刈りが終わりました。今年の出来はどうだったのでしょうか。
 
 最終回の今回は支援者と支援体制について書いて見たいと思います。
   ①支援者または支援機関の担当者が、障がい者本人の障がい特性や職業準備性を理解していない。
 前回も書きましたが、就労についての基本的な事が準備出来ていないのに、本人の希望だけで就職させてしまう場合です。特に行政の担当者は2-3年ごとの定期的な異動で、なかなか専門職が育ちにくい傾向があります。就労実績を上げる事が優先され、多少無理をしても就労させた結果、やはりミスマッチとなってしまう場合です。当事者が、就労を希望すれば就労可能かどうか見極めることもなく(見極め出来ないまま)、就労させてしまう事例も見受けられます。
 
②支援者または支援機関の担当者が企業のニーズや企業での働き方を把握出来ていない場合。
 行政の担当者はもちろん、特に福祉系の就労支援事業所では、企業のニーズや企業の事をよく知っている人、または企業での就労経験者が少ないか、ほとんどいないのが現状です。障がい福祉を学んだ専門家の方も、障がい者が働くということについては、ほとんど学ばれていない様です。日ごろの就労訓練の中で、企業での働き方が分からない為に適切な訓練になっていないケースが散見されます。企業で働く事を正しく教える事が出来ない支援者も見受けられます。エクセル・ワードと言ったスキルばかりを教えて、肝心な「ほう・れん・そう」や基本的なビジネスマナーが出来ていない事例もあったり、教えてもビジネスマナーの教則本の受け売りだったりして、応用の効かない知識になっているケースです。障がい者に限らず、新入社員の苦手な電話対応も、ほとんどの事業所で、正しく教えられていない様です。(支援者自身が正しい電話の対応や取次をご存じない)
 
③配慮を優先し過ぎて、仕事の厳しさを教えきれていない事。
 特に福祉系の就労支援事業所では、当事者に対しての配慮が優先され過ぎて、仕事に対する厳しさが足りないケースが散見されます。仕事=やり遂げる 仕事ですから、最後までやり遂げる姿勢が必要となりますが、「無理しなくていいよ。しんどかったら休んでください」日ごろからこの様に言われていると、ちょっとしんどいと感じるとすぐに休んでしまいます。確かに配慮して無理をさせないと言うことも必要でしょう。しかし、過度な配慮は、働くことの厳しさを学ぶことは出来ません。ラジオを聞きながら、目標もなく、時間が来れば出来ていようと、出来てなかろうが「はい、今日も1日お疲れ様でした」。日々この様な訓練?をしている人が、企業に入っても長続きしないのは、容易に想像できます。②項の企業での働き方を知らない事とも関係します。
 
 今回は、障がい者の離職に限定して書きましたが、今後更なる障がい者の雇用を進める為には、企業・当事者・支援者(支援体制)についてそれぞれの課題と役割があります。しばらく時間を置いて改めて、書いてみたいと思います。すでに、何人かの方たちから貴重なご意見を頂きました。ぜひ皆様のご意見・ご感想を頂きたいと思います。
 
奈良市ボランティアインフォーメーションセンターの登録団体のパネル展が終わりました。
ご覧頂いた皆さま、ありがとうございました。
 

イメージ 1  2週続けての台風でしたが、JRが止まった以外は大した被害はなく、何よりでした。
写真は、リード・ワイズマン宇宙飛行士のツイッターからの転載です。この様な写真が一般人でも見られる様になりました。すごい!!
 
 今回は、当事者の課題について述べます。当事者の要因で離職に至るケースとして次の様なケースが考えられます。すべてではありませんが、要因として考えられるファクターのうち大きなものだと思います。
 
①本人が働くことの意義や、働くことについての基本的なことが理解出来ていない場合。
 これは、職業準備性のピラミッドの、就労するステージまで到達していないのに、就労したケースです。本来、雇用前の実習の段階で分かるべきですが、スキルや保有資格だけを見て判断してしまうとすり抜ける場合があります。(本人だけでなく、支援者にも関連します)
 
②障がい者雇用枠なので、「楽な仕事」をさせてもらえるという、本人の勘違い。
 企業が障がい者を受け入れる姿勢は、「配慮はするが、特別扱いはしない」というのが基本のスタンスです。障がい者の雇用枠は、決して楽な仕事を用意してくれている訳ではありません。オフィスビルの清掃業務などは、始業前の早朝業務がメインです。6時半ごろからスタートするのが普通です。「障がい者なのに早朝勤務をさせられた」と言うのは、すじ違いでしょう。障がいの有無と早朝勤務は、何ら関係ありません。
 
③「障がい者だから、周りが気配りしてくれて当然」と言う思い込み。
  受入れ側でも配慮はしますが、すべてを理解しているとは限りませんし、実際には不可能です。配慮してもらった事に対しては、やはり感謝の気持ちを表すべきだと思います。「配慮してもらって当然」というのが態度に出ると、回りまわって自分に返って来ます。結局職場の中で孤立し結果、居づらくなって退職ということになります。長続きしている人は、配慮してもらったことに、素直に感謝することで、職場の人間関係をうまく保っています。退職理由に多い「職場の人間関係」も、突き詰めて行くと、ここに行く着くことが多い様です。
 
 ④その他の要因では、特に精神障がいの人が、障がいをクローズにして、一般枠で働く場合です。これは、経験則でほとんどの人が定着出来ていません。特に、クローズで支援なしの組み合わせでは定着率は約20%程度です。障がい者枠にオープンで採用され、支援を受けながら働くと、定着率は70%を超えます。やはり、自分の障がいをオープンにして、必要な支援を受けながら働くことが定着するポイントかと思います。クローズにしたい気持ちは分からないではありませんが、クローズを続けるという事は、想像以上に心身の負担になるようです。
 
 いずれにせよ、本人にとって「人の役に立つ」「人から必要とされている」という事を実感できる働き方が出来るかどうかだと思います。(これは企業の方にも関連します)
 
 
奈良市ボランティアインフォーメーションセンターの登録団体のパネル展に出展中です。
(詳細はホームページをご覧ください)
期間 1018日・土曜日の午前まで
     平日は午前9時から午後9時まで。日・祝は午前9時から午後5時まで。
・場所 はぐくみセンター(保健所)1階 ロビー JR奈良駅西口より徒歩4
     駐車場あり (駐車券をセンターに提示すれば無料券がもらえます)
・お近くにお越しの際は、ぜひご覧ください。

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 丹波黒枝豆の収穫時期になりました。枝豆は保存がきかないので、1回ずつ食べる分を取って来ます。ビールにはやっぱり枝豆です。
 
 9月から11月末ごろまで、障がい者の就職面談会など雇用に関連するイベントが各地で開かれています。私も何回か様子を見に行きましたが、どの会場も沢山の応募者で賑わっていました。企業の採用担当者にいろいろとヒアリングをさせてもらいました。各社障がい者の採用に関してはいろいろな思いがありますが、共通している点がありました。
1.よい人材が集まらない。
2.せっかく採用してもすぐに辞めてしまう。
1のよい人材と言うのは、企業によってニーズが異なるので何とも言えませんが、すぐに離職すると言うのは、やはりこれからの障がい者雇用についての大きな課題だと思います。
 
 受け入れる企業・当事者・支援者にそれぞれの課題があるようです。今回から、それぞれの課題についてシリーズで書いてみたいと思います。まだ、それぞれに対しての取材途中で完成形ではありませんので、ご了承ください。また、個人的な見解が主になっていますので、違和感を覚える方は、読み飛ばしてください。いずれ、具体的な実例なども挙げて、もう少し詳しくまとめてみたいと思います。まず今回は受け入れる企業についてです。
 
 企業側から見て、雇用が長続きしない要因として考えられること。
1.受け入れる企業の理解不足(特に精神障がいに対して)  2.支援体制の不備
いろいろな要因はありますが、私はこの2点が一番大きいと思います。もちろん、当事者の問題もありますが、これは次回の当事者の項目で述べます。まず、企業の理解不足ですが、トップや人事の採用担当と、実際に受け入れる配属先との理解度に温度差がある場合が結構多く見受けられます。一般的に組織が大きい企業にこの傾向が見受けられます。特に配属先の所属長が、障がい者雇用についての意義や、障がい特性の理解が出来ていないと、所属員に正しい指示を出せないからです。いくら人事の担当者が熱心でも、配属先の所属長が「やっかいな人間を押し付けられた」と思っていては、絶対にうまく行きません。この解決策としては、階層別の社内研修を行って、理解を深めてもらうしかありません。大阪府ではすでに実施されていますが、国や自治体から無料で企業に対して、講師を派遣するような事を制度化すべきだと思います。(支援体制とも関係します)
 
 次に支援体制ですが、企業の言い分を代弁させてもらえば、法定雇用率の数字だけがひとり歩きして、0.2%ずつアップしたり、精神障がい者の雇用が義務化されるなど、企業の負担はどんどん増加していると感じています。特に今後予定されている精神障がい者の雇用の義務化についても、雇用出来る環境整備が先決で、雇用環境、特に支援体制が確立されていないのに企業側への負担が増えていると感じている企業側の思いもあります。支援者のところでも述べますが、支援体制や支援者自身についての、課題もあるようです。特に中小企業に対しては、経済的な支援も必要です。今後、障がい者の雇用を進める為には、中小企業での雇用対策が不可欠です。就労支援の事業所の訓練等給付などに比べると、受け入れ側の企業への経済的支援は薄い様に感じます。(目的が違うので、単純に比較するのは間違いかも知れませんが)
 
 
奈良市ボランティアインフォーメーションセンターの登録団体のパネル展に出展中です。
(詳細はホームページをご覧ください)
期間 1018日・土曜日の午前まで
     平日は午前9時から午後9時まで。日・祝は午前9時から午後5時まで。
・場所 はぐくみセンター(保健所)1階 ロビー JR奈良駅西口より徒歩4
     駐車場あり (駐車券をセンターに提示すれば無料券がもらえます)
・お近くにお越しの際は、ぜひご覧ください。
 
 

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 台風一過の言葉通り、さわやかな秋晴れが続いています。奈良や京都の南部では、ようやく稲刈りがはじまりました。
 
 昨日は、日本の科学技術に関する、すばらしいニュースが飛び込んで来ました。青色LEDの発明によりノーベル賞が授与されることになりました。同じ電子デバイスと言う仕事をしていたので、そのすごさは良く分かります。この青色が出来たことにより、LED電球用の白色LEDが出来て、今日のLED照明の爆発的な普及につながりました。
 
特に中村教授は、私が現役の時は、同業のメーカーの技術者でした。業界で最初に実用化された方です。このころは、各LEDのメーカーが青色の開発にしのぎを削っていた時でした。他の人にはまねの出来ない、ねばりと頑張りは、業界での語り草になっています。発明された当初より、ノーベル賞の声があがっておりました。それにしても、この分野で3人が同時受賞とは、たいへん素晴らしいと思います。
 
 ノーベル賞のニュースで、扱いがぐっと小さくなってしまった感がありますが、もう一つのニュースは、「気象衛星ひまわり8号」の打ち上げ成功です。H2ロケットも、衛星も技術のかたまりの様なものであり、日本の技術力のすばらしさを象徴するものだと思います。中に入っているひとつひとつの技術も素晴らしいのですが、それらを組み合わせる総合力の高さが、日本のお家芸だと思います。はやぶさのイオンエンジンなどは、アメリカでもできないと思います。
 
 エレクトロニクスの製品は、世界規模で見ると残念ながら韓国などに負けているのが、現状です。しかし、技術のベースは絶対に日本は負けていません。私は現役を退きましたが、なんとか技術大国日本の復活を応援したいと思います。
 
 
 
奈良市ボランティアインフォーメーションセンターの登録団体のパネル展に出展中です。
(詳細はホームページをご覧ください)
期間 1018日・土曜日の午前まで
     平日は午前9時から午後9時まで。日・祝は午前9時から午後5時まで。
・場所 はぐくみセンター(保健所)1階 ロビー JR奈良駅西口より徒歩4
     駐車場あり (駐車券をセンターに提示すれば無料券がもらえます)
・お近くにお越しの際は、ぜひご覧ください。
 

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